海女の玉取り幕 東町太鼓台


この幕は 昭和初期頃から使用していた幕を復元したものです
復元する際には 限りなく以前の幕に近づけ 特に顔の表情、金糸 絹糸の太さはもちろんのこと これ以上に
アイデアを組み込み 手を加えて製作していきます


旧幕          新幕

                     寸法は横幅同じですが縦が5センチ増してあります


破風   



破風の部分: 獅子噛みと鷹を追加

屋根: 板張り風に段差を付ける

波: 正面からは分かり難いのですが凹凸を付け荒々しく

人物: 5人から7人に増加
このような軍船に人物を乗せた物語幕は他の題材でも可能ですし 20人30人乗せることも可能です ただ1人の大きさは小さくなりますが 挑戦してみてはいかがですか?


  噛み獅子



平縫い      板張り縫い

  屋根: 平縫いから板張り縫いに変更
                


人物顔

人物の顔は約35ミリです 15ミリぐらいでも作れます。
尚、顔は大きいほど 表情豊かになります



人物襟



復元の場合 必ず元の色に戻さなければならない事がありますが
左画像で書いてあるよう 襟元の場合、隠れた部分は ほんの少し色が残っている場合もあり 絹糸は今昔染色方法はあまり変わりなく 色落ちは早いです。
しかし 特殊技法により昔の色を割り出す事が出来ますので復元が可能です。



旧幕2


新幕2

龍: 胴体を目立つ様にくねらせ 顔は前作品をアレンジ
海女: 変りありませんが この幕の物語に近づけるため 足は龍の手で捕まえています


旧幕3


新幕3


旧幕4


新幕4
屋根は型崩れがひどく 垂れ下がっていても
元の形は割り出せます。


詳細は書きませんが 細々と改良しています。 
御殿系は型崩れが早いですので 屋根の中に補強を沢山入れています。



縫箔小山